最近迎えた子犬が夜泣きをする、またはずっと飼っている愛犬が夜泣きをするようになった…
こんなことがあったら飼い主さんとしては不安ですし、ご近所さんに迷惑がかからないかも心配ですよね。今回は夜泣きについてまとめました。
悩まされている飼い主さんも多い犬の夜泣き
犬の夜泣きとは?
犬の夜泣きは、夜中にずっと「クゥーンクゥーン」と鳴くタイプと「ワンワン」と吠えるタイプがあります。
夜中にずっと吠えられていては飼い主さんも眠れませんし、ご近所さんに迷惑がかかっていないか心配になってしまいますよね。中には夜泣きのせいでノイローゼになってしまう飼い主さんもいるようなので、しっかりと対策しなければなりません。
子犬の夜泣きの原因と対処法
子犬が夜泣きをする4つの原因
子犬で夜泣きをする子を対処するには、その原因を知ることが非常に重要です。
子犬が何を訴えているのかをしっかりと読み取って、子犬が安心して眠ることができるように対処しましょう。
寂しさや不安
今までずっと一緒にいた母親や兄弟から離され、新しい環境にいきなりきたとなったら、人間でも不安ですよね。子犬はその不安を感じている可能性があります。
野生では群れで暮らす動物である犬は、ひとりぼっちが苦手です。また、初日の夜にいきなり真っ暗闇の中ひとりぼっちというのは非常に心細いものです。
そこで、新しい家に馴染むまでは、できるだけ子犬をひとりぼっちにさせないようにしましょう。できれば夜も一緒に過ごしてあげられればいいですね。
飼い主さんと同じベッドで寝てもいいなら初日から一緒のベッドで寝てあげる、同じベッドで寝かせない場合は犬用のベッドやケージをベッドのそばに置いて寝てあげる、寝室には入れさせない場合は子犬が新しい家に馴染むまでは飼い主が一緒にリビングなどで寝てあげる、飼い主さんはベッドで寝て寝室に子犬を入れさせない場合はケージの余計なスペースにタオルやクッションなどのふわふわしたものをおいてあげるなど、飼う環境によってさまざまな対処法があります。
是非実践してみてください。
生理的欲求や体調不良
子犬をケージに入れて寝かせている場合、ケージの中でトイレをしてしまって飼い主さんに綺麗にして欲しいと要求する場合があります。
また、ケージの中を汚したくないからとトイレを我慢している場合もあります。そのような場合は、トイレに連れて行ってあげたり、ケージの中を掃除してあげたりしましょう。
また、子犬は体調不良の場合にも夜泣きをすることがあります。お腹が痛いや足腰が痛い、身体が痒いのに掻けないなどといったことが原因のようです。
お腹がすいた
体重や犬の種類によって食事の量はある程度決められています。しかし、子犬の中にはその規定量を食べても足りない場合があります。しっかりと食事をあげているのにお腹がすいて夜泣きをする場合は、獣医さんに相談してみましょう。
遊び足りない
子犬は基本的に18~20時間ほど寝ると言われています。最初のうちは飼い主さんの睡眠時間と噛み合わないことが多く、昼間は眠っているのに夜になると暴れだしてしまうということがあります。
その場合、日中にトントンと優しく起こしてあげてお散歩に連れて行ってあげたり、ドッグランに連れて行ってあげたりして思う存分日中にエネルギーを発散させてあげましょう。
また、飼い主さんが寝る前に、「まて」「ふせ」「おすわり」などの基本的なトレーニングを行うことも有効です。身体を使うだけでなく頭を使わせることで、よりエネルギーを消耗させてあげるのです。
人間でも寝ている間に記憶の整理をすると言われているように、犬も寝ている間に記憶の整理をします。そのため、寝る前にトレーニングを行うことで、眠っている間にトレーニングで学んだことが定着するのです。
新しいことをたくさん吸収する子犬の時期に寝る前のトレーニングを習慣づけておけば、しつけをする上で効率があがりますし、子犬もぐっすり眠れるので一石二鳥です。
その他にも、知育玩具を与えるのも良いです。知育玩具とは、中におやつを入れることができるおもちゃのことです。子犬はおやつを取ろうと夢中になるので楽しく遊ぶことができます。
そして、おやつを食べ終わった頃には疲れてしまうのでぐっすりと寝てしまい、夜泣きを防ぐことにもつながります。
子犬の夜泣きの対処法
子犬の寂しいやお腹がすいた、遊び足りないということに毎回飼い主さんが付き合っていると、子犬は「鳴けば飼い主さんが来てくれて欲求を満たしてくれる」と勘違いして覚えてしまう場合があります。
そうなると、成犬になった時もなにか要求がある場合は吠える犬になってしまいます。少々心が痛むかもしれませんが、時には無視をして、「鳴いてもかまってくれるわけじゃないんだ」と教える必要があります。
成犬の夜泣きの原因と対策
突然夜泣きをするようになった成犬に考えられる5つの原因と対処法
いままで夜泣きなんてしなかったのに、突然夜泣きをするようになったというケースがあるそうです。そういった場合、どういうことを訴えているのでしょうか。訴えていることを読み取って、不安要素を取り除いてあげるのも飼い主さんの務めです。
恐怖体験をした
今まで夜泣きしなかったのに急に夜泣きするようになったときは、その日に変わったことがなかったかを考えてみてください。散歩の途中に大きな犬に吠えられた、近所で工事をしていて騒音に驚いたなど、普段と違った怖い思いをしたことがきっかけで夜泣きをする場合があります。
怖いことを思い出して、飼い主さんにそばにいてほしくて鳴いているケースなので、もし思い当たることがあれば声をかけて安心させてあげましょう。
何かに不満がある
飼い主さん対して何か訴えかけるために夜泣きしている場合があります。その要求はお腹がすいた、トイレに行きたい、遊んでほしい、などさまざまなことが理由に挙げられます。
また、暑い寒いなどの理由で鳴くことがあるので、室内が適温かどうかをチェックしてみましょう。
体調不良
昼間は元気だったのに、原因も分からず夜泣きする場合は病気を疑うことも大切です。身体が痛い、苦しい、というときは甘えて鳴くときの声と様子が違います。
外的な痛みの場合は、その場所を触ると反応があるのでどこが痛いのか確認しましょう。触っても分からない場合は内臓などの目に見えないところの痛みかもしれないので、早めに動物病院へ連れて行きましょう。
発情期の可能性
犬は発情期になると夜泣きをすることがあります。メスの場合は人間と同じように生理中はホルモンのバランスの関係で気持ちが不安定になることがあります。また、イライラして吠えることもあります。
オスの場合は発情期のメスがそばにいることで夜泣きすることがあります。
発情期の夜泣きを防ぐためには、避妊・去勢手術が有効です。手術を受けることで発情期によるストレスを軽減することができることと、望まない妊娠を防ぐことができます。
警戒心で外の音を気にしている
犬は元々自分の行動範囲を守る習性があります。また、犬は耳がいいので、人間がキャッチできないような音もキャッチできます。そのため、家の近くを誰かが通ったり、外からいつもと違う音がすると警戒心でワンワンと吠えてしまいます。
しかしこれは、飼い主さんに対して「何かが来たよ!」と知らせているので、それに対して怒ってはいけません。
鳴き止んだ隙を狙って、「教えてくれてありがとう。でも吠えなくていいんだよ。」と褒めてあげましょう。そうすることで、犬は吠えなかったら褒めてもらえると学習し、吠えなくなります。
老犬が夜泣きをする原因と対策
老犬が夜泣きをする3つの原因と対処方法
老犬になった愛犬がいきなり夜泣きするようになったと不安を抱える飼い主さんもいるかもしれません。どうして老犬が夜泣きをするようになるのか以下にまとめました。
関節が痛い
老犬は人間と同じく、年齢を重ねて歳をとってくると関節に痛みを感じることがあります。
この場合は、獣医さんに相談した上で痛み止めの薬を処方してもらい、寝る前に飲ませてあげると夜泣きが少なくなります。
寂しさや不安
体の老化に伴って、目が見えなくなってきたり耳が聞こえなくなってきたりします。そうすると、犬は不安を感じて夜泣きをしてしまうのです。
そういう時は、飼い主さんが優しく近づいて、ここにいるよと声をかけてあげたり、撫でてあげたりしましょう。
また、今まではリビングにケージを置いていた場合でも、夜だけは飼い主さんの寝室にケージを移動して一緒に寝てあげるなどして、常に飼い主さんの気配を感じられるようにしてあげましょう。
認知症
老犬が夜泣きをする原因で一番多いのは認知症によるものです。通常の夜泣きと異なる点は、低い声で鳴くことです。
この場合、なるべく午前中のうちに日光浴をさせることによってホルモンのバランスを整えることと、日中に寝っぱなしにしないで起こしておくことが夜泣きの対策になります。
少しの時間でもいいので数回に分けて散歩をしてあげて、体内時計を整えることで気分転換させてあげることも重要です。
老犬ホームとは?
老犬になって痴呆症により夜泣きするようになった場合、愛犬の鳴き声がご近所に迷惑をかけることがあります。また、さまざまな事情で犬の介護ができないときは老犬ホームを利用することを検討してもいいでしょう。
老犬ホームとは人間の老人ホームと同じように、一定の期間預かってくれるコースや生涯そこで過ごすコースなどがあります。施設によりますが、自由に遊び回れるドッグランがあったり食事もその子に合わせたメニューを出してくれるところがあります。
老犬ホームに預けるのは1年で数十万円という費用がかかりますが、病気になったら動物病院へ連れて行ってくれるなどのサービスが充実しているホームもあります。
犬の夜泣きを防止するには?
獣医さんに相談して薬をもらう
神経系の病気や認知症などで、飼い主さんの力では改善できない場合、獣医さんに相談して精神安定剤や睡眠薬といった薬に頼ることが必要となってくる場合があります。
サプリメントを利用する
夜泣き対策用のDHAやEPA、GABAなどのサプリメントやハーブが近年販売されています。
そちらを利用してみるのもひとつの手でしょう。
犬の夜泣き対策で使える防音グッズ5選
ケージ自体を防音にしてしまう防音ケージカバー
犬が夜泣きする場合、飼い主さんが眠れなかったりご近所に迷惑をかけてしまうことが心配されます。その対策として、「防音ケージカバー」を利用する方法があります。
これはもともと使っているケージを覆うタイプのものと、ケージと防音カバーが一体化しているタイプの2種類があります。どちらも決して安いものではありませんが、ご近所さんに迷惑をかけないためには使用してもいいかもしれません。
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下の階のご近所さんへ配慮する防音マット
集合住宅にお住まいの方は下に住んでいるお宅への配慮も必要になってきます。その対策として、「防音マット」の使用がおすすめです。防音マットは犬の夜泣きのほか、飼い主さんと愛犬が歩く音も防いでくれます。
マットの他にも「防音カーペット」がありますが、この2種類を一緒に使うとより効果が期待できます。
壁で夜泣きの鳴き声を小さくする防音壁
防音カーペットやマットの他に、「防音壁」というものがありますが、これも犬の夜泣き対策におすすめです。防音壁にはさまざまな素材のものがありますが家の雰囲気に合ったものを選ぶといいのではないでしょうか。
賃貸住宅の場合は壁を取り付けることできないので、防音壁に比べると効果は薄れますが遮音シートを使用してみてはいかがでしょう。
窓から音漏れを防ぐ防音カーテン
防音グッズでご紹介する最後のものは「防音カーテン」です。これはその名の通り、防音に効果があるカーテンのことで重くて厚みがあるものほどその効果が高いので、選ぶときに注意してみてください。
首輪型の夜泣き防止グッズ
夜泣きを始めると内蔵センサーが声帯の振動を検知し、即座に首輪が犬が嫌いな音を出し、静電気ショックを与える商品もございます。静電気ショックは犬の身体に問題が無い程度のものなので安心してください。5段階の感度があり、適正な刺激レベルに調節することができます。
値段はショップにもよりますが2千~5千円で購入することができます。
犬の夜泣きをやめさせるために
犬の夜泣きについて理解を深めることはできたでしょうか?
夜泣きにはさまざまな理由がありますが、その理由を飼い主さんがしっかりと把握し、対応していくことが大切となってきます。あまりに構いすぎると、夜泣きすれば構ってもらえると勘違いされてしまう可能性が高いので、適度に対応していきましょう。
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