犬のブラッシング頻度の目安は週何回?最適な回数とブラッシング方法をご紹介 犬のブラッシング頻度の目安は週何回?最適な回数とブラッシング方法をご紹介

犬のしつけ・お手入れ

犬のブラッシング頻度の目安は週何回?最適な回数とブラッシング方法をご紹介

あなたは愛犬のブラッシングをご自身で行っていますか。また、ブラッシングを行っていらっしゃる方は週に何回くらいの頻度ですか。あなたの愛犬の毛並みをきれいに、かつ美しく保つにはお手入れは欠かせません。家事や仕事などでお忙しいとは思いますが、あなたの愛犬のブラッシングの大切さについて、詳しく解説いたします。

わんちゃんへの最適なブラッシング頻度は

ほとんどの犬には被毛が生えていますが、被毛には2つの役割があります。ひとつは体温調整です。外気温の変化から体を守り、体温調整を助けます。もうひとつの役割は、紫外線や雑菌など外部の刺激から皮膚を守ることです。犬の皮膚は人の皮膚の3分の1程度の厚みで、とてもデリケートです。被毛は外部の刺激が直接皮膚に触れることのないように守ってくれています。このように、皮膚を守る被毛のお手入れは、とても大切なことなのです。

できることなら毎日してあげると良いでしょう

ブラッシングは、毛並みを整えるほかにも、あなたとあなたの愛犬とのスキンシップを図ることも大切な目的のひとつです。できれば毎日ブラッシングしてあげましょう。大型犬ともなると、なかなか手間もかかって大変なのですが、小型犬であれば短時間で済みます。家族としてお迎えした愛犬の年齢にもよりますが、ペットショップやブリーダーさんから仔犬のうちにお迎えした場合でしたら、なるべく早いうち(生後3か月超)からブラッシングを行い、あなたと愛犬との絆を深めるようにしましょう。最初のうちは、ブラッシングに慣れるまでは嫌がる子が多いです。しかしそれは当然のことで、自然界ではブラッシングを行わないからです。ですが、毎日ブラッシングすることによって、犬も慣れてきます。また、愛犬とスキンシップをとることもできます。さらに、犬社会は上下関係がはっきりしているため、飼い主が上であることを覚えさせるための、しつけの一環にもなります。

また、被毛は意外と小さなごみなどが付着します。愛犬を散歩に連れていくとよくわかるのですが、帰宅して被毛を見ると、小さなごみや草の実などが付いています。このまま家の中に入れば、ごみを持ち込むことと同じです。散歩の後にブラッシングを習慣づければ、あなたの愛犬もブラッシングを嫌がることが徐々に減ってきます。

不定期にみっちりとブラッシングするのではなく、短時間で構いませんので、毎日ブラッシングする習慣をつけましょう。ブラッシングは被毛を整えることに加えて、愛犬とのスキンシップも同時に行うことができます。

犬へのブラッシングの必要性

これまでもご説明したように、ブラッシングを毎日行うことによって、あなたの愛犬の体の具合をチェックすることができるため、皮膚病などの病気を事前に発見することができます。また、毎日接することによって、愛犬とのコミュニケーションを図ることができますし、リラックス効果も期待できます。愛犬の外面と内面から愛犬の体調を整えることができるのです。主な効果は以下のとおりです。

毛並みを美しく整えます

犬の被毛は、私達人間の髪の毛などと同様に、絶えず抜け替わっています。必要のない毛(死毛、アンダーコート)をブラッシングで取り除くことによって、毛並みを美しく整えることができます。特に春から夏にかけて換毛期になると、冬の毛から夏の毛に換毛します。その際に大量の毛が生え変わります。掃除機をかけていても部屋の片隅に毛が舞っていて、ご苦労されている方もいらっしゃると思います。毎日ブラッシングすることによって、部屋の抜け毛は大幅に減ります。

なお、短毛の犬は、死毛は自然に抜け落ちるため、ブラッシングは必要ありません。しかし、愛犬とのコミュニケーションを図るため、並びに皮膚の状態を確認するためにも、ラバーブラシでお手入れをしましょう。

皮膚の衛生状態を保ちます

長毛種の犬は毛が絡みやすく、毛玉になることが多いです。毛玉は、胸、首回り、内股、耳の後ろ側など、毛が擦れやすい場所です。またシャンプー後に十分にドライヤーで乾かしていない場合にも毛が蒸れて毛玉ができます。毛玉には汚れが溜まりやすくなり不衛生です。最初は小さな毛玉ですが、放置しておくと周囲の毛を巻き込み、更に大きな毛玉になってしまいます。毛玉ができることによって通気性が損なわれて、皮膚炎の原因になります。毎日ブラッシングすることによって、毛玉の発生を防ぐことができるため、皮膚の衛生状態を保つことができるのです。また、ブラッシングすることによって、皮膚に適度な刺激を与えることによって、新陳代謝を促す効果もあります。

ノミやダニの発生を防ぎます

散歩の後にブラッシングを行うことによって、ノミやダニの早期発見に繋がります。ノミの体内には瓜実条虫(うりざねじょうちゅう。サナダムシのこと)と言う寄生虫が住み着いていることがあります。ノミを潰してしまうと手に幼虫が付着し、犬だけではなく飼い主にも寄生する場合があり、嘔吐や下痢などの症状が現れます。ブラッシングすることによってノミを発見した場合には、潰したりしないで、すぐに獣医師に診ていただき、ノミの駆除薬を処方していただきましょう。間違っても手でとったりしてはいけません。

ダニの中でも特に注意しなければならないのはマダニです。マダニは吸血の際に、唾液を大量に放出し、アレルギー性皮膚炎となりかゆみを引き起こします。ノミの場合と同様に、手で取らずに、すぐに獣医師に診ていただきましょう。

マッサージ効果による免疫力の向上

愛犬にとって、飼い主さんから触られたり、撫でられることは非常に気持ちのいいことであり、リラックス効果があります。ブラッシングも同様です。ブラッシングを行うときには、あなたは愛犬の全身を触るため、犬はとても気持ちよく、中には眠ってしまうときもあります。可愛いですね。更に、犬の体に触ることは、リラクゼーション効果があり、緊張を緩め、かつ精神的平衡を取り戻すことにより、緊張から解き放たれます。また、ブラッシングはマッサージ効果もあるため、血行を良くすることによって、循環器系が活発になり、老廃物の排泄を促す効果があり、結果的に代謝が活発になるため、体温が上昇することにより免疫力も向上します。

このように、ブラッシングを行うことによって、あなたの愛犬の健康状態を把握すると同時に、様々な効果があります。家族としてお迎えしたあなたの愛犬です。愛情をもって、毎日のブラッシングを欠かさないようにしましょう。

上手なブラッシング方

犬のお手入れのことをグルーミングと言います。ブラッシング、シャンプー、爪切りなどは人間と同じように犬にも必要です。あなたの愛犬を清潔に保つことは、健康を維持し、病気を未然に防ぐことに繋がります。慣れるまでは短時間で構いません。無理をしないで、徐々に慣らしていきましょう。

ブラッシングに用意するもの

毎日の被毛のお手入れに使うために必要な道具は次のとおりです。

○獣毛ブラシ~主に短毛種のブラッシングに使います。仕上げにオイルを馴染ませることにより、毛がきれいに並び艶を与えます。

○スリッカーブラシ~主に長毛種の毛玉の縺れのケアに使います。「く」の字に曲がった小さなピンが並んだブラシです。

○ラバーブラシ~ゴム製のブラシで、ムダ毛を取るのに使います。マッサージ効果もあり、シャンプーするときに汚れを落とす際にも使います。

○コーム~細長い葉が並んだクシです。荒目と細目がついた金属製のものがお薦めです。

○ピンブラシ~ロングのブラッシングに使います。先端が丸くなっており犬の皮膚を傷つけません。

 

あなたの愛犬の犬種によって必要な道具が違います。お求めの際は、できれば店頭であなたの愛犬にあったものかどうか、確かめて購入されると良いでしょう。

 

ブラッシングの手順

ブラッシングは汚れを取る目的もあるため、お散歩の後に行うのがおすすめです。一般的な手順は以下のとおりです。

 

1.毛の流れに沿って背中からスリッカーブラシを使って毛の付け根からブラッシングします。

2.あごの下を抑えて上を向かせながら、首から胸にかけてブラッシングします。

3.耳の後ろ側は毛が絡みやすいので、長毛種の場合にはコームを使ってブラッシングします。

4.前足を持ち上げて上から下にブラッシングします。付け根の内側は毛玉になりやすいので念入りにブラッシングします。

5.首から胸にかけてスリッカーブラシでブラッシングし、仕上げにコームで整えます。

6.しっぽを横にどけて、おしりから後ろ足にかけてブラッシングします。その後に、しっぽをブラッシングしましょう。

7.立たせて、お腹周りをブラッシングします。

 

毛玉を見つけたときには、無理に引っ張ったりせずに、スリッカーブラシや目の細かいコームで少しずつ解くようにブラッシングしましょう。どうしても無理なようでしたら、ハサミで裂くように切ります。

ブラッシングのコツ

最初の頃はブラッシングを嫌がる、あるいは怖がるかもしれません。また痛い思いをするとブラッシングが嫌いになってしまいます。あなたの愛犬がブラッシングに慣れるためにも、少しずつ慣らしていくようにします。例えば、いきなりブラッシングするのではなく、ブラシを背中に当てるだけでも構いません。慣れてくれば、安心して身を任せてくれるようになります。

また、ブラッシングを行うときには、被毛の表面ではなく、被毛の付け根から優しくブラッシングして、死毛を取り除くことに心がけてください。くれぐれも力を入れることなく、優しくブラッシングしてください。

 

ブラッシングの注意点

ブラッシングの際に注意いただきたいことは「優しくブラッシングすること」に尽きます。犬の皮膚は人間よりも薄く、また普段は被毛に守られているためとてもデリケートです。絡まった被毛は、一度にほぐさずに、優しく少しずつほぐします。またブラッシングは被毛の付け根から行いますが、その際にも皮膚を傷つけないように注意してください。

まとめ

ブラッシングと聞くと、何か難しいように感じる方もいらっしゃるかもしれません。ブラッシングをトリマーさんにお願いする方も多いのですが、ブラッシングやシャンプーなどのグルーミングは飼い主さん自ら行うべきです。被毛に覆われたあなたの愛犬の健康状態は、ブラッシングの際に皮膚におかしなところがないかどうか、飼い主がきちんと見ておく必要があるからです。またブラッシングは愛犬の手入れだけではなく、飼い主とのコミュニケーションのひとつです。毎日愛犬のお手入れをすることによって、もっとあなたとあなたの愛犬の絆が深まることになりますよ。

 

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