暑い夏は愛犬の毛を短くカットしてあげるサマーカットで夏を無事に乗り切るという飼い主様も多くいますね。そんなサマーカットですが、一般的に何月からサマーカットをし始めるのが良いのか、そう疑問に思われる飼い主様も多くいらっしゃると思います。
ここでは、サマーカットした可愛いわんちゃん達の画像と一緒に、愛犬のサマーカットの時期やオススメの被毛の長さなど詳しくご紹介します。
サマーカットは何月からが良いの?
暑い夏が来る前に愛犬を涼しくしておいてあげたい、そう思って愛犬をトリミングサロンなどでサマーカットにして貰っている方もいらっしゃると思います。ですが、愛犬にとって何月からがサマーカットの適切な時期と言えるのでしょうか?ここでサマーカットの適切な時期や被毛の長さの注意点など詳しいサマーカットの知識について見ていってみましょう。
抜け毛対策も兼ねて4~6月がベスト!
愛犬をサマーカットする適切な時期とは、暖かくなってくる4~6月がベストです。気候的に暖かくなる4~6月は丁度、愛犬達は換毛期に入る時期と言えます。この時期は長毛犬から抜け毛の少ないシングルコートの犬まで、毛が抜け始める時期なのでサマーカットをすることで「抜け毛対策」が出来ます。つまり、4~6月はサマーカットに適した時期と言えます。
寒い冬時期のサマーカットはやめてあげましょう!
寒い冬の時期は愛犬も暖かくする必要があります。被毛には断熱効果があるので、冬に毛が短いと体の熱が逃げてしまい、体が冷えて体調不良やお腹を壊す原因になります。サマーカットは、やはり「夏」にするべきカットなので寒い冬時期のサマーカットはやめてあげましょう。
何ミリがオススメ?短すぎも良くない!夏は被毛の長さに注意
愛犬のサマーカットでは被毛が極端に短すぎるのも良くないので、「10ミリ」以下にならないように被毛の長さにも注意してあげる必要があります。愛犬のサマーカットでオススメの被毛の長さは「2cm」です。被毛の長さが2cmと聞くと「…ちょっと、長すぎかも?」と思われるかも知れませんが愛犬の被毛にも、以下の通りにちゃんとした役割があります。
●皮膚の乾燥を防ぐ
●水を弾いて体が濡れないように防水してくれる
●ノミやダニなどの害虫から守る
●適温を維持する体温調節の役割がある
●紫外線や直射日光から皮膚を守る
このように被毛には愛犬の皮膚を守る5つの役割があります。例えると、被毛は「断熱材のような役割」をしており被毛の隙間に空気を入れることで直射日光を弾いて体温調節をしています。被毛が短すぎると上で記載した被毛の役割がきちんと機能しなくなるため、サマーカットに適した被毛の長さは「10ミリ」以上または被毛の効果が引き出せる「2cm」くらいがオススメと言えます。
サマーカットのメリットやデメリットとは?
実は、暑い夏を乗り切るためのサマーカットにも愛犬にとってメリットやデメリットがあります。ここで、気になるサマーカットのメリットやデメリットについて見ていきましょう。
サマーカットのメリット
トリミングサロンなどで、シングルコートの長毛犬種のトイ・プードル、シーズーなどは夏の時期は少し短めのトリミングがされます。このシングルコートの被毛の間は熱がこもりやすいので、皮膚の間の通気性を良くする効果のあるサマーカットは『皮膚病予防』や『夏場の手入れ時間を軽減する』、2つのメリットがあります。
またトイ・プードルは毛が抜けないという犬種で有名ですが、実際にブラッシングしてみると櫛やブラシに抜け毛はくっ付いています。ただし、他の犬種よりも被毛の生え変わりが緩やかで、換毛期もごっそりと生え変わることがありません。このため普段より抜け毛が増える4~6月にサマーカットをすることでほとんど抜け毛が見られなくなるので更に効果的と言えます。
サマーカットのデメリット
サマーカットのデメリットは、バリカンなどで極端に被毛を短くし過ぎると『皮膚の保護』が出来なくなると言うことが一番のデメリットです。被毛は『夏は紫外線から、冬は寒さから』愛犬を守る役割を持っているため被毛は適度な長さを保ってあげることが大切です。
また、失敗してしまうことがあるサマーカットと言われるのが、被毛を極端に短くする「丸刈り」です。実は、愛犬の被毛は極端に短くすることで毛質や毛並みが変化することがあるので注意が必要です。この丸刈りによる毛質の変化の原因は、未だはっきりしていないのですがサマーカットで被毛を極端に短くしてしまった時に毛質の変化が見られたという以下のような例がいくつか挙げられています。
●毛艶、毛並み、毛質に変化が見られた
●毛の生え方にムラが出来た
●毛が生えてこない
このように、毛を極端に短くしてしまう事による毛質の変化もサマーカットのデメリットと言えます。これを避けるために愛犬のサマーカットは適度な長さに被毛をカットすることで良いメリットだけ活用することが出来ます。つまり、愛犬にとって快適なサマーカットとは、少し長いかも…と思うような「2cm」が丁度いいと言えます。
愛犬を自分でサマーカットしたい!そんな時のやり方とは?
いつもはトリミングサロンにお願いしているサマーカットでも今回は愛犬を自分でサマーカットしてみたい!そんな時、飼い主様がトリミングのコツを覚えて必要なトリミング道具5点を持っていれば愛犬の専属トリマーになることも出来ます!
初めは難しくても少しずつ自分の愛犬を可愛くサマーカットしてあげることが出来るようになります。愛犬のトリミングを自分で行ってみたい、と考えている方はここでご紹介するサマーカットに必要な道具や手順を是非、ご参考にしてみてくださいね。
用意する
①スリッカーブラシ
ブラシの先端がくの字に曲がったハリガネブラシです。ポメラニアンや毛を逆立ててふんわりさせたい犬種の仕上げに役立ちます。また抜け毛が多い時などのブラッシングにも最適です。
②コーム
犬用の櫛とも言えるコームは犬の毛がもつれていないかチェックするときに使用します。コームには、いくつかのサイズと目の粗さの違いがありますので愛犬の大きさにあったコームを選びましょう。
③カットハサミ
犬の毛をカットするハサミです。ペットショップなどでお手軽に手に入るものからプロのトリマーが愛用する高価なカットハサミまで様々あります。切れ味はお値段相応のものと考えましょう。カットハサミを使用する上で一番気を付けたいのはカットの際に愛犬の皮膚を傷つけないこと、初めは毛先のカットから初めてハサミを扱う感覚を掴むことが大切です。
④バリカン
足裏の毛を刈るときやお尻の周りをすっきりさせてあげたいときに必要なバリカン。また愛犬の被毛を刈り込むときにも使用しますが、購入の際はバリカンの本体と替刃が分かれているものを選ぶことがベストです。
⑤バリカン替刃
バリカンの替刃は1ミリのものと5ミリ~12ミリの替刃(お好みの長さ)の2つを用意します。1ミリは足裏の毛を刈るときに使用して、5ミリ~12ミリの替刃は体に使用します。
カットの前に、愛犬のコンディションをチェックしましょう
飼い主様が愛犬のサマーカットを行う前に愛犬のコンディションをチェックすることが大切です。コンディションの状況によっては日を改める必要もあるので、この過程を飛ばすことの無いように気を付けてあげてください。
●愛犬の体調が良い日がベスト
長時間かかるトリミングは愛犬も体力を使い、体への負担もかかります。愛犬の体調が良い日がベストです。
●体や皮膚に異常がないか、イボができていないかチェック
体や皮膚に異常があるときのトリミングは状況の悪化をさせることがあります。また、体にイボがあるときにバリカンをかけると傷つけてしまう恐れがあるので、愛犬の体のチェックは入念に行いましょう。異常を発見したら動物病院などで治療を行い、きちんと改善してからトリミングを行ってあげましょう。
●毛のもつれがひどくないか確認
あらかじめスリッカーブラシ、コームなどで毛のもつれを確認してからのトリミング作業開始ですが、この時に毛のもつれがひどいとコームやバリカンが通らないので自分で取れるものは優しく毛玉をほぐして取り除いておきましょう。
また愛犬にひどい毛玉があって自分で取れないと判断した場合は、無理に取らずにトリミングサロンに任せるのが安全です。
いよいよカット!流れはこんな感じ!
カットのコツ:愛犬のサイズに合わせた床より少し高めのテーブルを用意しておくと愛犬が自由に動かないので作業がしやすいです。高さの目安は、座卓くらいで構いません。あらかじめテーブルには滑り止めシートを引いておきましょう。
ハサミやバリカンなどの作業があるので、愛犬を押さえてもらえるように2人で作業を行う方が安全です。
注意点:トリミングの際に愛犬が驚くことがないように静かな場所で作業に取り組みましょう。またカットやバリカンの際は気を引き締めて集中して行ってください。
それでは実際に作業をしてみましょう、ここで作業の流れをご説明します。
①スリッカーブラシとコームで全体の毛をといておく。最初はスリッカーブラシで毛の根元から丁寧にブラシをかけて行きます。最後に全体の毛の確認のためコームを毛の根元からゆっくり通して、この時に引っかかるところがあれば再度、ブラッシングしましょう。
②足裏の肉球にかかる毛をバリカンでカットします。ここで使うバリカンの替刃は1ミリのものです。犬の足を後ろに向かって上げて、小さな肉球の方から真ん中の大きな肉球に向けてバリカンの刃を入れて毛をカットします。この時、後ろ足からバリカンを行うと愛犬が暴れにくいので、前足が難しい時は後ろ足からカットを始めてみましょう。また、愛犬の足を上げることで関節に負担がかかるので途中で愛犬の様子を伺ってあげてください。
③胴体にバリカンをかけたい時のバリカンの扱い方について
バリカンで毛を刈るときは必ず毛が乾いた状態でないと刈れませんので毛を濡らしてしまわないように注意してください。またバリカンは犬の体に対して刃が平行になるように動かします。このときバリカンの向きは一方向で揃えてください。バリカンで胴体の面を刈るときは、後頭部から尻尾の付け根で止めて、顎下から胸まわり、体の側面の上半分まで毛流れに沿ってバリカンの動きを流しましょう。
④足元まわりの毛をカット。足元の形に沿って丸くなるイメージで、足元まわりの不揃いな毛をカットハサミで揃えてあげましょう。この時、前足の少し上の辺りについている肉球を切らないように肉球の位置を確認しておきましょう。
⑤足の毛をカット。前足や後ろ足の毛をコームで下から上に向けて毛を逆立てて、コームから出てきた毛をカットします。この時にカットする順番は、太腿から肘へ下りて足元まで、上から下に向かっていく流れです。ハサミを扱う時の注意点は、毛をつまんでカットしないことです。皮膚が伸びてしまい毛と一緒に切ってしまう恐れがあるため、必ずコームを使用して毛を切るようにしてください。
⑥顔周り1:目元のカット
片手でしっかりと顎下を持ち、顔を動かさないようにしっかりと固定します。指先やコームを利用して目頭の毛を手前にかき出して、カットハサミで出てきた毛をカットします。ハサミは万が一を考えて、切る前まで開くことがないように気を付けてください。
⑦顔周り2:口元のカット
下から上に向かって毛を逆立てます。コームから出てきた顔の側面の毛をカットしてください。この時に、誰かに愛犬を支えておいてもらうとカットが安全に行えます。
⑧耳の毛を揃える
耳の肉を切ることがないように、耳の形を確認して親指と人差し指で耳の肉をつまみガードしながらカットバサミで毛を揃えます。
サマーカットした可愛いわんちゃん達を画像でご紹介!
ここまでサマーカットについてご紹介させていただきましたが、実際には皆さんはどのようなカットを愛犬にされているのでしょうか。そこで、今回はおしゃれにサマーカットをしたわんちゃん達をご紹介させていただきたいと思います!
まるでくまのぬいぐるみ?!丸いフォルムがとっても可愛らしいわんちゃん♪
こちらのわんちゃんはまるでくまのぬいぐるみのように、顔の輪郭から体の形まで丸くカットしてもらっています(*^_^*)柴犬カットと言われるものだそうで、とても人気のあるカット方法だと言われています。思わず抱きしめたくなるくらいすごく可愛らしいですよね!動けば、まさに動くぬいぐるみのようで、見ていて飽きないですね。ポメラニアンを飼っている方は是非試してみてはいかがでしょうか♪
ビフォーアフターですっきり感が一目瞭然のチワワちゃん♪
こちらもサマーカットしたわんちゃんですが、ビフォーアフターを載せて下さっているので、大分カットしたすっきり感が分かりやすいですよね!ビフォーもふわふわしていてとても可愛らしいですが、やはり夏を涼しく快適に過ごすのであれば伸びた被毛をすっきりさせてあげたいですよね。カット後の涼しげな表情や体のフォルムがすごく可愛くて癒されます(*^_^*)
サマーカットでおしゃれに夏を乗り切るわんちゃん!
こちらのわんちゃんはサマーカットでアフロわんちゃんになっています!ご覧になって分かる通り、すごくおしゃれですよね!このサマーカットで涼しく過ごせるだけでなく、おしゃれに夏を乗り切れますね!道行く人の視線を掴むこと間違いなしです☆それぞれのわんちゃんに会ったカットの仕方を考えるのも飼い主様にとっては幸せな時間なのではないでしょうか(*^_^*)
まとめ
サマーカットした可愛いわんちゃん達は、涼しそうで普段とまた違った姿が本当に愛らしいですね。最後に、暑い夏を乗り切るサマーカットの情報をまとめましょう。
●抜け毛対策も兼ねてサマーカットは4~6月がベスト
●被毛の効果が引き出せる「2cm」くらいの長さがオススメ
●サマーカットは『皮膚病予防』や『夏場の手入れ時間を軽減する』
●寒い冬時期のサマーカットはやめてあげましょう!
また飼い主様が愛犬をサマーカットする時は、初めのうちは慣れないカットハサミやバリカンなどの作業があるので2人でトリミング作業に取り組む方が安全です。もしも、愛犬が暴れてしまって難しい場合や大きな毛玉があって取れない場合は、飼い主様は無理をせず安全のためにもトリミングサロンにお願いしてあげてください。
初めのうちは、無理な挑戦ではなく少しずつトリミング作業に慣れていくことが大切です。
暑い夏はサマーカットで愛犬と楽しく、そして涼しく夏を乗り切りましょう!
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