犬も歳をとってくるとだんだん食欲が落ちてきます。今まで食事の時間を楽しみにしていた愛犬が、ご飯の時間になっても寝てばかりで起きてこない。こうなったら飼い主さんは心配ですよね。老犬にドッグフードを食べてもらうようにするためには、どのようなことを注意したらいいのでしょうか。
犬が老犬になるとご飯を食べないのはなぜ?
犬は何歳からを「老犬」というのでしょうか。
一般的には7歳からがシニア犬とされていますが、犬は身体の大きさによってシニア期に入る年齢が違います。
人間の年齢でいう40歳をシニア犬とすると、大型犬は5歳頃から、中型犬や小型犬は6~8歳頃からです。ただし、これは大まかな目安であり、犬種や個体によってシニア期を迎える年齢が違ってきます。
噛む力と嚥下力が低下するため
老犬になるとだんだん歯が弱っていき、顎も弱くなり噛み砕く咀嚼機能が衰えてきます。そして、加齢とともに食べ物を飲み込む力も低下していきます。これは舌や口の筋力が低下することで、粒が大きなドライフードや固いものを飲み込むのが大変になるからです。
食事のときに、フードを上手に飲み込めずむせたり吐くことがあったら犬が食べやすいように工夫してあげましょうす。
食べ物の消化・吸収能力の低下
老犬になると、食べ物の消化・吸収が若い頃に比べると悪くなってきます。そのため、老犬には老犬のための食事が必要になります。
ただし、犬と人間は身体の構造が異なるので、飼い主さんが消化が良いと判断するのはよくありません。
代謝が落ちて必要なエネルギー量が減る
犬はシニア期に入ると運動量が落ちます。若い頃のようにはしゃいで遊び回ることもしなくなり寝ている時間が増えるため、1日に必要となるエネルギー量も減ります。そうなると餌を食べる量が減っていきます。
だからといってカロリーが高い餌に変えるのはよくありません。老犬に必要なのはカロリーではなく、栄養です。食事量が減ったとしても栄養をしっかり摂れるように注意が必要です。
歯が弱くなってくるため
犬も人間同様、歯が弱っていきます。そうなると今まで食べていた硬いフードが食べられなくなります。愛犬がフードを食べにくそうにしていたら、食べやすくしてあげる必要があります。
老犬におすすめのドッグフードの選び方
老犬には高タンパク・低脂肪・低カロリーの食事を与える
犬はシニア期に入ると活動量が減っていきます。寝ている時間が増え分、食べる量も減っていき、それとともに筋力も落ちてきます。
老犬には内蔵に負担をかけないように、高タンパクで低脂肪・低カロリーの食事を与えるようにしましょう。
また、老犬になると関節や骨が弱くなるので、質の良い高タンパク質のフードを与えましょう。老犬用のフードで肉類が多く含まれているフードを選ぶようにするといいでしょう。
消化の良いグレインフリーのドッグフードを選ぶ
犬は元々肉食の動物だったので、肉を消化・吸収するのが得意です。
しかし、売られているフードの中には穀物を多く含むドッグフードが数多く販売されています。穀物が多いフードは老犬にとって消化・吸収が悪く、胃腸に負担をかけてしまいます。腸内環境が悪くなると免疫力の低下につながるので、病気になりやすくなってしまう恐れがあります。
老犬に選ぶフードは穀物が入っていないグレインフリーのものを選ぶようにしましょう。
老犬には肉だけでなく魚が使われているドッグフードを選ぶ
老犬に与えるフードは良質な肉以外に、魚が含まれているものを選ぶようにしましょう。
魚にはDHAやコンドロイチンが含まれていて、これらは老化予防や免疫力アップに期待できる成分です。犬も歳を取ると免疫力がだんだん落ちてくるため、魚を食べさせて健康維持を心がけましょう。
そして魚にはビタミンDも含まれていますが、ビタミンDはカルシウムを吸収するために必要な栄養素です。また、魚に含まれるオメガ3は関節や皮膚を健康に保ちます。老犬にはこれらの栄養素が必要なので、積極的に与えるようにしましょう。
老犬に栄養を摂らせるために工夫できる4つのこと
ドライフードをふやかして柔らかいものを与える
老犬にドッグフードを食べさせるためには、ドライフードを柔らかくしてあげる方法があります。
フードをふやかすことで、噛む力や嚥下力が弱くなった犬が食べやすくなります。また、消化・吸収もよくなるためフードをふやかして与える方法はおすすめです。
ふやかすときは、熱湯でふやかすと熱に弱い栄養が溶け出してしまいます。また、老犬になったらドライフードをふやかしても食べない場合があるので、その場合はスプーンなどを使ってドライフードをすりつぶしてペースト状にするといいでしょう。ふやかす前にフードをすりつぶしておくといいかもしれませんね。
ふりかけなどを使い香りを強くする
嗅覚に優れた犬でも歳をとると鼻が効かなくなってきます。犬は食事のとき、ニオイで美味しいかどうかを判断するので、嗅覚が鈍ってくると以前より食欲が落ちていきます。その場合、犬の食欲が出るようにフードのニオイを引き立てる工夫をするといいでしょう。
ニオイが引き立つようにドライフードをレンジで少し温めたり、犬用のふりかけやスープをフードにかけるもおすすめです。
ジャーキーなどの硬いものを与えないようにする
老犬になると食べ物を噛む力や飲み込む力が衰えてくるので、食べ物を喉に詰まらせないように注意が必要です。そして、犬が歳をとったらジャーキーなどの硬いおやつやフードを与えないようにしましょう。
手作り食をとり入れる
犬が歳をとってきたら、手作り食を作って食べさせるのもいいでしょう。老犬が摂取するといいとされる栄養素を含んだ食材を取り入れると、健康維持に役立ちます。
- 関節炎予防・骨強化
- 免疫力アップ
- 老化防止
老犬になると骨や関節が弱くなってくるので、骨や関節によいとされる鉄分が含まれた野菜を与えることをおすすめします。鉄分が多く含まれた野菜には、ほうれん草やにんじん、キャベツなどがあります。
免疫力を高めるために役立つ野菜を手作りご飯に取り入れるといいでしょう。
抗酸化作用やガン予防が期待できるトマトや、免疫力アップが期待できるブロッコリー、ほうれん草などを食べさせましょう。免疫力を上げる野菜は、にんじん、かぼちゃ、さつまいもなど多くあるので取り入れてみましょう。
前述しましたが、魚には老化防止に役立つ栄養素が多く含まれています。カルシウムを吸収するために必要なビタミンDや関節炎や皮膚疾患予防に期待できるオメガ3などが摂取できるので、手作りご飯に取り入れるといいでしょう。
また、魚を使う時は骨が喉に刺さるのを防ぐため、調理の際に取り除くようにしてあげてください。
老犬がドッグフードを食べなくなったときの注意点
柔らかいものを食べたら歯磨きをする
食欲が出るように、ドライフードにお湯やスープを加えてふやかしたものを与えることを説明しましたが、柔らかいものを食べると歯に歯石が溜まりやすくなります。
ドライフードには歯磨きの効果が期待できるのですが、柔らかいフードを食べた後は歯磨きを心がけましょう。
フードを入れた皿を台に乗せて高さを出す
老犬になると食べ物を飲み込む力が弱くなります。食べた後に咳き込んだり吐いてしまうことがあったら、食事のときにお皿を高さがある台の上に置いてあげるといいでしょう。
食事のときに地面に置いたご飯を食べるために、首を下げていると飲み込むときに喉に引っかかってしまう恐れがあります。
フードと水をバランスよく与える
フードを柔らかくするためにぬるま湯でふやかした際、ふやかしたときに使ったお湯は捨てずに飲ませましょう。
なぜなら、ぬるま湯にはフードに含まれている栄養成分の一部が溶け出しているからです。フードには犬が必要としている栄養成分が入っているので、それが溶け出してしまったお湯を捨ててしまうと必要な栄養が摂取できなくなってしまいます。
ふやかしたフードは長時間置かない
ドッグフードをぬるま湯でふやかした場合、作り置きをしないですぐに食べさせるようにしましょう。残してしまったとき、あとで食べさせようと取っておくと傷んでしまうので、残った場合は処分しましょう。
老犬におすすめの安心ドッグフード
自然素材を使った老犬に優しいドッグフード「このこのごはん」
「このこのごはん」は、自然素材を使用して作られた犬の身体に優しいドッグフードです。健康な身体は犬が毎日食べるご飯から作られるので、保存料や人工添加物を使用しない安心のフードを食べさせることが大切です。
「このこのごはん」は、老犬の身体に優しい低脂肪で動物性タンパク質がたっぷりのフードなので、体力が落ちてきている老犬におすすめです。
老犬の免疫力をアップするためには腸内環境を整えることが重要ですが、「このこのごはん」には腸内の善玉菌を増やす働きを持つ乳酸菌が配合されています。
また、歳をとると毛並みが悪くなってきますが、このドッグフードには高タンパク質な肉と、タンパク質の分解をサポートする野菜がバランスよく含まれています。そして、消化・吸収がしにくくなる老犬の身体に優しいグルテンフリーなのもおすすめのポイントです。
フードの粒の大きさも老犬が食べやすいようにこだわった小粒サイズなので、ひとつの選択肢として選んでみるのもいいですね。
老犬に最適なドッグフードを選んで健康を維持しよう
動物は人間よりも早いスピードで歳をとります。愛犬が老犬になるとドッグフードの選び方や与え方に悩む飼い主さんも多いでしょう。この記事がそんな悩みを解決する手助けになれば幸いです。
愛犬との時間を少しでも長く過ごせるように、老犬に寄り添って健康維持をしてあげましょう。
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