ドッグフードの好き嫌いを無くすためにオススメの解消法 ドッグフードの好き嫌いを無くすためにオススメの解消法

犬の食事・ドッグフード

ドッグフードの好き嫌いを無くすためにオススメの解消法

犬のために栄養豊富なフードを与えたいと思っている人は多いでしょう。しかし、飼い主の思いに反して犬がドッグフードを食べてくれないと、悲しくなってしまうものです。ということで今回は、用意したフードを食べさせるためにどうしたらいいのかということをご紹介していきます。

そもそもどうして好き嫌いがあるのか

現在では様々なメーカーからドッグフードが販売されており、どの商品も食べる犬の食いつきが良くなるように工夫されています。しかし、犬の中には特定のドッグフードを嫌がって避けてしまう犬も。ではなぜ、犬にドッグフードの好き嫌いが出てしまうのでしょうか。

嗅覚が優れているため味ではなくにおいが気に入らない

犬の五感において、最も優れているのが嗅覚です。これは祖先であるオオカミの時代からにおいで獲物を察知して狩りをしていたためとされています。その秘密は嗅覚細胞の数で、人間が500万〜2000万個であるのに対し、犬は約7000万〜2億2000万ほど。嗅覚を感知する細胞の数に圧倒的な差があるので、人間では感じとることのできない空気中の微細な香りの変化なども嗅ぎ分けることができるのです。

一方で犬の味覚は五感の中でも重要視されておらず、味覚細胞の数は人間の1/5程度。そのため、犬は味でドッグフードを選ぶというよりも香りで選んでいます。結果、においに不快感があると、そのフードを嫌って避けてしまうのです。

好き嫌いが遺伝している

犬の好き嫌いは、遺伝によって母犬から刷り込まれたものである可能性もあります。母犬が妊娠中に好んで食べていたものは、栄養に変わって子犬の体内にも吸収されるのです。そのため、子犬にとっても母親が摂取していた食品が好き嫌いの基準となっていきます。そして、成分や香りなどが好きな食べ物からかけ離れているものは、その犬にとって「嫌いなもの」と認識されるのです。

ペットショップから犬を迎える際に母親と同じフードを渡されることがありますが、これは生まれてからもブリーダーの元で母犬と同じフードを食べていたためと言えるでしょう。

フードの味に飽きてしまっている

今まできちんと食べていたドッグフードをある日を境に食べなくなってしまった場合は、犬がフードの味に飽きてしまったことが考えられます。犬は味覚が弱いので味に飽きてしまうことは少ないですが、においに飽きてしまう可能性はゼロではありません。ただ、ドッグフードだけを与えていればさほど気になることはないでしょう。

加齢により味覚に変化が起きている

人間も歳を重ねると、昔は好きだったものを食べられなくなったり、また苦手だったものを食べられるようになったりすることがあります。例えば脂っこい揚げ物や焼き肉などは、年齢を重ねるごとにもたれやすくなるので食べる機会が減ってしまうこともあるでしょう。

犬にとってもこれと同様のことが起こり、加齢とともに味覚が変わってしまうのです。香りを受けつけなくなってしまうこともあれば、硬さのあるものなどは食べにくくなり、苦手になってしまうこともあります。

また、歳を重ねると代謝が落ちて内臓機能も低下するので、いつも食べていたフードが合わなくなってしまうこともあるでしょう。

食感に食べにくさを感じている

ドッグフードの硬さは商品によって様々です。軽く噛んだだけでパリパリと割れるものもあれば、しっかり力を入れないと砕くことができないものもあります。大型犬であれば咀嚼力も強いので多少硬いフードでも難なく食べることができますが、注意しなければならないのが小型犬です。

小型犬は噛む力も大型犬と比べると弱く、硬いフードはどうしても噛み砕きにくくなってしまいます。また、飲み込む際にも細い食道に負担をかけてしまうので、うまく食べることができずに苦手意識を持ってしまうこともあるのです。

全犬種対応のフードは一見便利に見えますが、大型犬が食べるのをメインに想定して作られているものもあるので、小型犬にとっては食べにくいものがあります。小型犬用フードの選び方に悩んだら、小型犬用の小粒タイプを選ぶといいでしょう。

わがままで食べない

食べにくさや苦手なにおいだからという以外にも、犬がただわがままでフードを食べないという場合もあります。普段与えているフードを食べなくなってしまったという場合は、犬の様子をしっかりチェックして、原因を探ってみてください。

この場合に主に考えられるのは、おやつや人間用の食べ物を多く与えてしまっていることが考えられます。フードを食べないからといってご飯をあれもこれもと変えてしまうと、特定のフードを食べない原因となってしまうので注意が必要です。

犬の望むものを与えてあげようという姿勢はやめましょう。犬が「フードを食べなければ、おやつや他の食べ物を食べられる」と学習してしまい、悪循環となってしまうのです。

人間の食べ物に慣れてしまっている

前項でも触れましたが、犬に人間の食べものを頻繁に与えていると、犬が本来食べるべきドッグフードに興味を示さなくなってしまいます。

人間用の食品は犬用のものよりも香りが強いものが多く、犬の興味をそそりやすいからです。犬が食事の際におねだりをするようにこちらを見つめてくる仕草にやられて甘やかしてしまうこともあるかもしれません。しかし犬にしっかり栄養を与えるためには、人間の食べ物を欲しがらず、総合栄養食であるドッグフードをしっかり食べるように躾けることが大切です。

飼い主様にできる好き嫌いを克服するための解消法

犬が食べ物を選り好みするようになってしまったら、どうしたらいいのでしょうか。少し工夫をするだけで再び犬の興味をドッグフードに向かせることはできるので、試してみましょう。

加熱することでフードの香りを強める

フードの香りは、加熱することで引き立たせることができます。ウェットフードやドライフードをそのまま与えるよりもお湯を入れたり電子レンジでチンしたりすることで香りが強くなるでしょう。そうすると犬の嗅覚が刺激されるので、食いつきも良くなるでしょう。

ただ、熱湯を入れたばかりのフードや電子レンジから取り出したばかりのフードは非常に熱いので、そのまま与えてはいけません。水を入れて温度を下げるか、少し冷ましてから犬に与えるようにしてください。

お湯でふやかし柔らかくする

小型犬などは硬いフードだと食べにくく、食べるのに苦痛を感じてしまうので、柔らかくしてあげることが大切です。そのためにはお湯を加えてふやかしてあげましょう。温めると香りも強くなるので、食いつきアップに効果的です。

フードが硬いからといってそのまま丸飲みしてしまうと、消化器官に負担をかけてしまうこともあるので、きちんと噛める硬さにしてあげましょう。また、犬の中でも特に小さなチワワなどには細心の注意を払ってください。

細かく砕いて食べやすくする

大きくて硬いフードは、何度も咀嚼して噛み砕かないとのみこめる大きさにならず、あごなどに負担をかけて口を疲れさせてしまいます。食べるたびに疲れてしまうのでは犬もフードを嫌いになってしまうのも仕方ありません。

犬に美味しくフードを食べてもらうためにも、食べやすい大きさになるまで砕いてあげることが大切です。手で砕いたり包丁で切ったりすることもできますが、ある程度の力が必要なので飼い主の方が面倒に感じてしまいます。手軽に処理するためには、ラップで包んだフードをまな板の上に乗せ、調理用の麺棒やトンカチなどで叩くといいでしょう。

好んで食べるフードから食べさせたいフードへ徐々へ切り替える

人間もそうですが、嫌いな食品をそのまま丸ごと出されて「食べなさい」と言われても、どうしても抵抗があって食べることがストレスになってしまいます。しかし好きな食品の中に混ぜて入れてもらえば、「食べてみようかな」という気持ちになるものです。

犬も同様に苦手なフードだけ出されても嫌がるだけなので、まずは好きなフードに1割ほど混ぜてあげましょう。数日ごとに与えたいフードを2割、3割を増やしていけば、最終的に完全切り替えをすることができるでしょう。

おやつやご褒美、人間の食べ物を与える回数を徐々に減らす

普段から犬におやつや人間の食べ物を与えているという場合には、ドッグフードを「食べなさい」と言ってもなかなか食べてくれません。人間用の食べ物の魅力を知ってしまった以上、これよりも風味の少ないドッグフードを食べる気は薄れてしまうものです。

そのような場合はドッグフードを与えて無理に食べさせるのではなく、人間用のご飯を与える回数を徐々に減らしていきましょう。食べる機会が減って習慣化すれば、人間用フードやおやつに対する執着も薄れるので、ドッグフードに興味が向きやすくなるでしょう。

食べない場合はフードを下げ、出されたタイミングで食べることを学ばせる

犬がフードを食べないと栄養不足が気になりますから、他の食べ物を与えてあげたくなる気持ちもわかります。しかし、そうなると犬は「ドッグフードを食べなければ、飼い主のご飯をもらえる」と思ってますますドッグフードを食べなくなってしまうでしょう。また、「食べたい時に食べてくれれば」と思ってフードを出しっぱなしにしていると、犬は「いつでも食べられる」と思ってなかなか食べなくなってしまいます。

このような場合には、飼い主のご飯を与えないようにするのと同時に、フードを出して食べなかったらすぐに片付けるようにしてください。食事を出されて10〜15分してたら強制的に下げることで、犬は「今食べないと、もうもらえないかも」と思ってきちんと食べるようになるはずです。

まとめ

犬に与えるドッグフードは必要な栄養が凝縮されているので、効率的に栄養補給できます。しかし犬は新しいものが好きな子が多いので、飼い主の食べ物に興味を示してドッグフードを食べなくなってしまうこともあります。

そのような場合には犬の興味が自然とドッグフードに戻るように工夫することが大切です。上手にフードを食べさせて、共に楽しい毎日を送りましょう。

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