ダルメシアンはディズニー映画の主人公になったことで、世界的によく知られるようになりました。白い身体に黒いブチ模様が特徴的で、スラッとした身体つきがスマートでかっこいい犬です。ダルメシアンに魅せられて飼育している愛好家も多いようです。そんなダルメシアンはどのような性格をしているのでしょうか。
ダルメシアンの歴史と身体の特徴
ダルメシアンの歴史
ダルメシアンの名前の由来は、現在のクロアチアの「ダルメシア」という地名からきています。ダルメシア地方のジプシーに飼われていたからだといわれているものの、実はダルメシアンの原産地はどこの国かははっきりしていません。ダルメシアンは馬と一緒に行動して、荷物を護るのが仕事でした。人間と共に暮らし、番犬、猟犬としての役割をこなしてきました。
16世紀には美術品に、18世紀には書物に登場するので、この頃にはダルメシアンが存在していたことが分かります。19世紀の後半になるとイギリスで犬種標準が定められ、美しい姿に魅せられたヨーロッパ各国の貴族をはじめとした富裕層の間で人気が広がりました。
ダルメシアンの身体の特徴
ダルメシアンの特徴といえば、白地に黒い斑点の独特な身体の模様です。また、猟犬をしていただけあってスラリとした筋肉質の身体をしています。オスの体高は56~61cmで、メスは54~59cm程です。体重はオスが約27~32kgでメスは約24~29kgです。
ダルメシアンは先天的に聴覚障害が多い犬種だと言われていて、約30%のダルメシアンが聴覚障害を抱えていると考えられています。これは、メラニン色素の産生に関係すると言われていて、耳に障害を抱えているダルメシアンは神経質でしつけが難しいのです。また、目の病気や皮膚病、尿路結石ができやすい犬種なので普段から健康診断を受けさせるなどして注意してあげることが大切です。
ダルメシアンの性格
遊び好きで活発
ダルメシアンは明るく活発な性格です。昔はジプシーと一緒に旅していたこともあり、持久力があって社交的な面を持っています。一緒に遊びたいと積極的に誘ってくるなど、一緒に暮らすと楽しい時間を過ごすことができます。
好奇心旺盛
好奇心旺盛な性格をしているダルメシアンは、新しいおもちゃを与えると大喜びで遊びます。体力があり持久性もある犬種なので、疲れ知らずでパワフルに遊びます。興味があるものには夢中で興奮して遊ぶので、一緒に走り回って子どもとも仲良くなれる性格をしています。しかし、夢中になりすぎて体当たりされたりするので注意が必要です。
飼い主に従順で聡明
ダルメシアンは飼い主さんに注目してほしくてアピールすような従順な性格をしています。人に攻撃するような行動をしないので、家族の一員として癒やしを与えてくれるでしょう。
神経質で警戒心が強い
ダルメシアンは明るく活発な性格をしている反面、飼い主さんをはじめ家族以外の人や他の犬には警戒して、なかなか心を開かない面もあります。神経質になってすぐには気を許さないのですが、時間をかければ他の動物とうまくやることができます。
ダルメシアンの性別で違う性格
オスのダルメシアンの性格
ダルメシアンのオスは、身体が大きくパワフルなので小さな子どもがいる家庭での飼育は注意が必要です。しつけをして子どもに対して攻撃的にならないようにしましょう。
メスのダルメシアンの性格
メスのほうはオスに比べると人見知りな面があります。他の犬や飼い主以外の人に対しては神経質になる場合もあるので、安心させるために飼い主さんがそばにいてあげましょう。
ダルメシアンの性格に合わせた飼育方法
運動できる環境を整える
ダルメシアンは持久性があり、力も強いため体力を持て余すことがないように、十分に運動ができる環境を整えてあげる必要があります。そして、飼い主さんと一緒に遊ぶのが好きなので、相手をしてあげられることが望ましいです。犬と一緒に走り回ったり、思い切り遊びたいという人には最適な犬種でしょう。そして、毎日の散歩はたっぷり2時間とってあげることが大切です。
運動不足になるとストレスがたまり、無駄吠えなどの問題行動を起こしてしまう場合があります。また、日頃からしっかりとコミュニケーションをとるように心がけて信頼関係を築きましょう。
社交性を身につけさせる
ダルメシアンは遊ぶのが好きで好奇心旺盛な性格をしている一方、飼い主さん以外の人には警戒してしまう面もあります。また、他の犬に対しても警戒するので、社会性を身につけさせるためには小さな頃から多くの人や犬と触れ合う機会を設けましょう。生後1ヶ月頃から公園やドッグランへ連れていくといいでしょう。
室内飼いをする
ダルメシアンは寒さに弱い犬種なので、室内飼いできる家庭での飼育がいいでしょう。身体は大きいですが、飼い主さんに甘えて一緒に過ごすことが好きな性格をしています。頭が良いので、しつけをしっかりすれば無駄吠えもせず、人間と上手に暮らすことができる犬です。
犬の飼育に馴れていてしつけをしっかりする
ダルメシアンは身体が大きく好奇心旺盛なため、気になるものがあるとそれに向かって一直線に走っていきます。しつけをしっかりしていないと、無駄吠えしたり子どもにじゃれついたりしてしまうので、そのようなことがないようしっかりとしつけをする必要があります。
また、ダルメシアンは聴覚障害を起こしやすい犬種です。聴覚障害を持ったダルメシアンを飼育する場合はハンドサインの訓練をする必要があるので、よりしつけが難しくなります。そのため、犬を飼ったことがある人やしつけ方をよく知っている人が向いています。
ダルメシアンの性格に合わせたしつけ方
しつけの仕方は褒めて伸ばす
ダルメシアンに限らず、犬のしつけをするときは決して暴力を振るうことをしてはいけません。犬との関係は、主導権を飼い主さんが握り、ボスとして威厳を持っていなければうまくしつけられません。厳しくするところは毅然とした態度で接し、基本的には褒めて伸ばすしつけ方をこころがけましょう。
散歩するときの注意
ダルメシアンは大型犬で力も強いので、散歩するときはリードを子どもに持たせるのはやめましょう。大人でも強い力で引っ張られてしまうことがあるので、主従関係をしっかり築いて散歩の際も主導権は飼い主さんが握るようにしましょう。
無駄吠えをさせない
ダルメシアンは好奇心旺盛な子が多いため、気になる対象物があると無駄吠えしてしまう場合があります。人間と暮らしていくためには、無駄吠えをしないようにしつける必要があります。飼い主さん自身が犬のしつけ方をしっかり学び、ダルメシアンが人とうまくやっていくためにしつけましょう。
ダルメシアンの性格を理解して飼育しよう
ダルメシアンと暮らすためには、その性格をしっかり理解して、性格に合わせた飼育方法をしてあげましょう。運動好きなダルメシアンと一緒に走ったり、思い切り遊ぶのはきっと楽しいでしょう。ダルメシアンと暮らすことで、飼い主さんの健康維持にもなるかもしれませんね。
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