ビションフリーゼという犬種をご存知ですか?白くてふわふわしていて顔周りの毛が多いのが特徴で、トイプードルともよく似ています。そのため、犬に詳しくない人からはプードルだと間違われることも多い犬種です。しかし、陽気で活発で飼育しやすい性格から愛犬家からは高い人気がある犬種でもあり、幅広い方から愛されています。
ここではビションフリーゼの性格や特徴、飼育する際に注意することなどを詳しくご紹介します。
ビションフリーゼの性格・特徴
ビションフリーゼはフランス生まれの体高30cm前後、体重6kg前後の小型犬です。被毛が多いためにもっと中型犬に間違われることもありますが、実は細身です。ビションフリーゼの名前はフランス語で「巻き毛で飾られた愛くるしい犬」という意味で、14世紀には上流階級に可愛がられた犬です。16世紀に小型化されて、民衆など幅広く愛されるようになりました。
そんなビションフリーゼの性格や特徴についてご紹介します。
繊細でちょっぴり神経質なところもあるわんちゃんです
ビションフリーゼは繊細で神経質なところがあります。基本的には陽気で活発な性格をしていますが、繊細で神経質な部分もあります。トイレや部屋の匂いなどにも神経質になることがあるため、こまめに掃除をするなどの対策が必要です。この性格からトイレトレーニングは早く覚え、上達も早くなる傾向があります。
コミュニケーション能力が高く気配りやさんな性格です
ビションフリーゼはコミュニケーション能力が高く気配りやさんな性格をしています。陽気でチャーミングな性格をしているので周りの人や動物と仲良く遊ぶことができます。その反面、周囲に気を使うこともあり、ストレスを溜め込みやすいところもあるため、あまりストレスを溜め込まないよう一人でのびのびと遊ぶ時間を作ってあげるといいでしょう。
短気な部分もあるので注意が必要です
陽気でみんなからも愛されるビションフリーゼですが、短気な部分もあります。滅多に他の犬と喧嘩になることはありませんが、ストレスが溜まっていると喧嘩に発展することもあります。何か行動に変化が見られる場合はストレス解消に運動を取り入れたり、リラックスできる時間を作ってあげましょう。
ビションフリーゼのオスの性格・特徴
ビションフリーゼの全体的な性格はご紹介しましたが、オスとメスでなにか違いはあるのでしょうか。ここではビションフリーゼのオスの性格や特徴についてご紹介します。
愛情深く家族思いな子が多い
オスのビションフリーゼは愛情深く家族思いな子が多いです。犬全般的に、オス犬は甘えん坊な犬が多いですが、ビションフリーゼのオスもその傾向が見られます。信頼している飼い主さんには愛情深く、甘え、家族で過ごす時間なども大事にする子が多いです。そのため、家族とともに過ごす時間が少なくなるとストレスを溜め込んでしまうこともありますので、なるべく多く触れ合う時間を取り入れるようにしてあげましょう。
ビションフリーゼのメスの性格・特徴
メス犬は一般的に気が強い犬や賢い犬が多い印象を受けますが、ビションフリーゼのメスの性格はどうでしょうか。ここではビションフリーゼのメスの性格や特徴についてご紹介します。
独立心が高い一面を持つ子が多い
ビションフリーゼのメスは独立心が高い一面を持つ犬が多いです。基本的にはオス犬同様愛情深く家族思いですが、独立心も高く、賢い犬が多いです。
ビションフリーゼはオスメス共に陽気で優しい性格を持っているので、今まで犬を飼育したことのない方やたくさんの運動やしつけに自信のないシニアの方でも飼育しやすい性格をしています。
ビションフリーゼとトイプードルとの違い
犬種などにあまり詳しくない方であればビションフリーゼとトイプードルの見分けがつかず、同じ犬だと認識してしまう方もいるほど似ている犬種です。ここではビションフリーゼとトイプードルの違いや共通点などをご紹介します。
見た目はとても似ていますが全く違う犬種です
ビションフリーゼはフランスが原産国ですが、プードルはドイツが原産国でフランスで標準化された犬種です。さらに、トイプードルは体高26~28cm、体重3kg前後の小型犬なため、ビションフリーゼより一回り小さいです。足の長さはビションフリーゼのほうが短いため、全体的に丸い印象です。被毛の質も異なり、ビションフリーゼはダブルコート、トイプードルはシングルコートです。他にも毛色が異なります。ビションフリーゼはホワイトのみ、トイプードルはホワイトだけでなく、クリーム、アプリコット、シルバー、ブラックなどがあり、毛色の違いで見極めることができます。
実は見た目以外の共通点も多くあります
ビションフリーゼとトイプードルは見た目はとても良く似ています。見た目以外で2つの犬種はフランスで愛された愛玩犬であることや、賢く・活発な性格などの共通点があります。血がつながっているわけではないため、よく見ると顔つきや体格なども異なりますが、トリミングでカットを変えるとビションフリーゼを飼育している人でもつい間違えてしまうこともあります。
ビションフリーゼを飼う際に気をつけておきたいこと
ビションフリーゼは活発で陽気で誰からも愛される性格をしていて初めて犬を飼育する方でもしつけしやすい犬です。しかし、飼う際には気をつけておきたいことがいくつかあります。ここでは、ビションフリーゼを飼う際に気をつけておきたいことについてご紹介します。
骨が細く小柄なため怪我には注意が必要です
ビションフリーゼは被毛量が多いため、見た目では分かりづらいかもしれませんが、骨が細く小柄な体格をしています。そのためソファなどの少し高い位置からの落下などにより怪我をする可能性があります。シャンプーなどで体を濡らすとわかりやすいですが、毛の量が多いだけで骨はそこまで太くありません。ソファや階段などの少しの段差から飛び降りるだけで足をひねってしまうことや骨折などを引き起こす可能性があります。
ビションフリーゼを飼育する際は愛犬の体についてしっかり知ることが必要になります。
子犬から成犬になるにつれて徐々に毛色に変化が見られます
ビションフリーゼは基本的にホワイト一色の犬種です。しかし、子犬の頃はベージュのような色で生まれてくる犬もいて、成犬になるにつれて徐々にホワイトに変化することが多いようです。JKC(ジャパンケネルクラブ)では、ベージュやフォーンなどの毛色の割合が10%を超えてはいけないという基準があります。その基準以上にホワイト以外の毛色が見られるビションフリーゼはドッグショーで「ビションフリーゼ」として認められないこともあるようですが、一般家庭で飼育する際はあまり関係のないことです。
毛の伸びが早いため定期的なトリミングが必要です
ビションフリーゼはカットが必要な犬種です。さらに毛量も多いために1ヶ月に1度の定期的なトリミングが必要になります。トリミング以外にも毎日時間をかけてブラッシングをしないと耳の後ろ、脇の下、内股などの毛の擦れる部分にすぐに毛玉ができてしまうので、自宅での細やかなケアが必要になります。
ビションフリーゼのトリミングはシャンプーだけでなくカットも必要になるため地域やトリミングサロンにより異なりますが、大体1回で5,000~6,000円程度かかります。さらに、毛玉などがひどい場合は追加のオプションで追加料金が発生します。ビションフリーゼのトリミングは自宅で飼い主さん自ら行うとなると相当時間がかかり、毛玉をしっかり取り切れていないとその部分が皮膚炎などを引き起こすこともありますので、飼い主さんがシャンプーやトリミング・カットなどに慣れていない場合はトリミングサロンを利用することをおすすめします。
お散歩は短時間で行い過度なお散歩や運動は避けましょう
ビションフリーゼは大きく見えますが、小型犬です。運動量もお散歩を短時間で行う程度で問題ありません。1日2回、10~15分程度の散歩で十分です。運動量をあまり必要としない犬種ですがストレスを溜めやすい性格なので、お散歩はできるだけ毎日行うようにしましょう。雨などで散歩に行けない場合は自宅でボール遊びをするなどの運動を取り入れ、ストレスを発散できるようにしましょう。
しかし、夏場や暑い日の運動には注意が必要です。ビションフリーゼは暑さに弱い犬種で、過度な運動をすることにより熱中症を引き起こすことがあります。暑い日の散歩は日が登る前や日が沈んで涼しい時間帯などを選び連れて行くようにしましょう。
ビションフリーゼのかかりやすい病気
ビションフリーゼのかかりやすい病気は「膝蓋骨脱臼」、「尿結石」、「外耳炎」などです。「膝蓋骨脱臼」は小型犬になりやすい病気で、膝の膝蓋骨という骨が脱臼してしまう起こる病気です。歩き方がおかしくなったり、痛みが生じることがあります。すぐに骨が元の位置に戻るのであれば問題なく日常生活を送ることができますが、脱臼を起こしたままになってしまうと手術が必要になります。膝蓋骨脱臼の手術は動物病院や脱臼の具合、入院期間などにより値段が異なりますが10万~50万ほどかかります。「尿結石」は膀胱・尿道・尿管などの泌尿器に結石という石ができる病気で、食事内容や肥満、遺伝などの関係で引き起こされます。排尿する際に痛みが生じたり、血尿、尿量の変化、お腹を痛がるなどの症状が見られます。結石はまず食事内容を処方食へ変更し結石を溶かす治療を行い、それで結石がなくなれば食事内容の変更のみでその後定期的に尿検査を行う治療に変わりますが、結石が溶けずにある場合は外科手術を行うことがあります。動物病院や結石の状態、入院期間、犬の体調などにより異なりますが、値段は10万~20万程度かかります。「外耳炎」はたれ耳に多く見られる病気で、ジメジメした時期に発症しやすくなります。耳の中に細菌や真菌が繁殖したことにより炎症を起こし、痒みや汚れなどを引き起こします。外耳炎は早期派遣早期治療ができればすぐに完治しますが、治療が遅れれば遅れるほど治療に時間がかかります。定期的に耳掃除をするなどして耳の中を確認するといいでしょう。
まとめ
ここではビションフリーゼの性格や特徴、飼育する際に注意することなどをご紹介しました。
陽気で活発で、神経質で繊細で周りに気を使う一面もありストレスをためやすく、家族思いで家族と過ごすのが大好きなビションフリーゼは初めて犬を飼育する方やシニアの方向けの犬種です。
性格ははじめての方でも飼いやすいですが、毛量が多いため日常的なケアが必要になります。自宅で毎日のブラッシングはもちろんのこと定期的なトリミングも連れて行く必要があり、お金がかかる犬種でもあります。しかし、運動量をあまり必要としないために散歩などは他の犬種より少ない時間で済みますので、毎日のブラッシングが苦でないのであれば理想の犬です。賢いためしつけもしやすく、愛嬌もあるため、毎日の生活をより一層楽しくしてくれますよ。
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